ねぇ、其の痛みはやはり痛いのでしょうか。


あたしは、只同じ痛みを感じたいだけなのに。






- 絡 み つ く 痛 み -






あたしの指があたしの意志と関係無く貴方の首に巻きつく。
まるで、あたしの指が蛇になったみたいで。
巻きつく其れはさながら捕食者。
一度噛み付いて動けなくさせるかのように。
あたしは少しずつ少しずつ力を込めていく。


ギリ・・・ッ。ギリ・・・ッ。


女の力で殺せないのは判っているけれど
其れでも、捕食者の指は殺そうと本気に成る。


「・・・・・モット。」

何時の間にか、必死になっていた。
決して貴方を殺したい訳では無い筈なのに。


「・・・・ッ。」
「苦シイ?痛イ?」


平然とそう云うあたしはもう堕ちている。
きっと、其れに付き合う貴方も堕ちているのでしょう。


「・・・其の前にッ、離せ。」

「・・・・そうね。ごめんなさい。」

指を外せば首には指の後がくっきりと残っている。
其れがキスマークみたいで嬉しかっただなんて
あたしも未だ人間染みている。


「苦しかった?」


笑いながら云うあたしは何処か狂っている。


「当たり前だろうがッ。」

「ふふ、怒っているの?」



其の怒りさえあたしには分からないのよ。



「同じことやってやろーか?」

笑いながら云う貴方。
きっと、貴方ならあたしに痛みを与えてくれるのかも知れない。
けれど、きっと痛みを知ってしまったあたしは平然としていられないから。

「遠慮しておくわ。未だ壊れたくないの。」
「はッ。今更だろうが。とっくにお前は・・・。」


キスして言葉を遮るなんてまるで貴方みたいだわ。
だけど、其の先は未だ聴きたくないから。
もう少しだけ、普通で居たいの。



「・・・ぁ・・・・ん・・・ッ、」


咲いた刻印。真っ赤な鬱血の痕。


この瞬間の痛みは貴方と同じ痛みなの?


やっぱりあたしには痛みなど分からない。





只、あたしは普通で在りたいだけなのに。
貴方と同じ人間で在りたいのに。








其 れは 痛い です か ?










+++
昔書いた夢小説のリメイク☆
土下座で謝りたいくらいどーなのって感じな小説(・・・
ってか、此れ某ホスト学園の大阪弁の人の作品だったから口調がね!!!
ちょ、なんか、もう、めちゃくちゃー;;;;
本気で、ホストのNO.1ぽくなちゃってどーしよ的な。
此れも、何時か書き直すかなー;;;

少し、壊れた感じが出したかったから意味不明なくらいが丁度いい。
そんなのきっと只の言い訳だけれども。
文才欲しい・・・!!!!




2006.05.06 瑞凪 茉姫